ブログネタ
ひとりごと に参加中!
 前回のお話が今の世の中如何に‘批判の弾丸’に満ち満ちているかというお話だったので、今回はそんな世の中で生きていくために身を守る防御術/テクニックとしての考え方のお話です。

 こんな世の中知っておくと生きやすくなる考え方とは、ずばり、「人は、他者から‘自分が重要な存在だ’と思われたい強烈な欲求を持って生きている」という考え方です。

 大本をたどると具体的に言ったのは哲学者のデューイ教授みたいですが、どうにも、人間は食欲、睡眠欲、性欲といった基本的欲求に並ぶくらい強力な欲求として、この「自分が重要だと思われたい」欲求というものを持っているらしいです。

 北朝鮮が核実験するぞ!と叫ぶのも、我が国は凄いだろう?と他国に認めて貰って重要感を得たい欲求がどこかにありますし、アメリカがテロと戦うぞ!と叫ぶのも、そんな我が国は正義だろう?正しいだろう?と他国に肯定してもらって重要感を得たい欲求がどこかにあります。

 うちのブログの読者層に合わせて最近扱った創作作品の例も出すと、『ガンダムSEED-DESTINY』の三主人公なんかもこの欲求をもって駆け抜けたいい例で、シンが本当の想いとは離れていってしまう結果になっても議長やレイといった自分をYESと言ってくれる登場人物になびいていくのも、お前はOKだ/お前は我々に必要だ……と言ってくれて重要感を持たせてくれる存在に惹かれるからですし、アスランが序盤で迷いながらも力を手にする選択を下すのは‘自分も何かしなきゃ’という自己の重要感を欲する欲求からくる焦りのためですし(何かしなきゃ自分の重要感が無くなる焦りがあった)、キラが世界中を敵に回してもラクスを守る側につくのは、それだけ無印34話で個人としての自己を認識させてくれた(重要感を持たせてくれた)ラクスを大事だと思ってるからです。

 『涼宮ハルヒの憂鬱』なんかも例に出せば、ハルヒが退屈な日常を壊して非日常世界を創ろうと暴走した根底にあるのは、野球場で感じた‘自分はなんてちっぽけな存在か’という、「自己の重要感の欠如」が一番の動機でしたし、最終話でそれが解消されたのは、キョンから「お前は俺にとってただのクラスメイトじゃない!(それ以上に重要な存在だ!)」と告白されキスされて、自己の重要感が満たされたがためでした。

 ここで、前回の話に戻ると、やみくもな批判を人に向かってアウトプットしてる人というのは、他者を批判することで他者を下に置き、自分はそれよりも上だ!という認識を持って自己の重要感を満たしてる人達なんですね。批判者は欲求を満たそうとしている。この見解を持つことが、批判が溢れる社会を生きるにあたっての有効な処世術だと思います。やみくもな批判に遭遇した時、一つ、ああ、この人は自己の重要感を満たしたくて必死なんだな……と、食欲や性欲を満たすために食べ物や異性にがっつく人間の姿を思い浮かべてみましょう。少し、冷静になれます。

 もちろん、この処世術は、自分が批判する側に回りそうな時にも思い出してもらうと効果的です。目の前の食べ物が急に取られたら、心地よく眠っている時に急にたたき起こされたら、あるいは自分の性欲を満たす所の自分の伴侶が急に傷つけられたら、あなたは基本的に怒りを覚えたり、それを行った相手を恨んだりしますよね?人間は基本的な欲求を妨害されると、それを妨害した相手に怒りを覚えるものなのです。それと同じで、批判によって自己の重要感という根本的な欲求を妨害された人間も、それを妨害した相手に怒りを覚えます(批判される側からすれば自分が相手より下に置かれたことになるので、自己の重要感を妨害されたと感じることになるのです)。

 ふと、批判したい衝動に駆られた時、今から口にする言葉は相手の重要感を妨害しはすまいか?あるいは逆に相手の重要感を高めてあげる言葉はないか?こう自問できるスキルが、批判が飛び交う社会の中を生きていくにあたっては、ハイレベルな能力と言えるのだと思います。

 そして、こうして今こんな文章を書いてるシロクマさん自身も、こんなお話ができるシロクマさんエラいでしょ?重要だと思って!思って!という欲求に駆られて書いてる側面があります。

 「人は、他者から‘自分が重要な存在だ’と思われたい強烈な欲求を持って生きている」

 これを知ることが今の世の中を自由に生きるためのテクニックの一つだと思うので、なるほどと思ってくれた方がいらっしゃいましたら、一つ、取り入れてみて頂ければシロクマさんは嬉しいです。

→今日の文章の発想源、というかほぼ受け売り

人を動かす